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成果と能力の関係

「人事考課は何のために実施するのか?」ということが企業内でも議論されていることと思われます。

 

考課の結果を賞与や昇給などに利用されていることは言うまでもありませんが、果たして「考課の良い人が給料が高くなる」ことが主要な目的でしょうか。ややもすると、考課の良い人はたくさんいるけれど、会社の業績は今ひとつなんてこともあるかもしれません。

やはり考課を実施する意義は、社員の成果を正しく測定し、多くの社員が成果を上げ会社の業績UPに繋げ、会社の業績UPが社員の報酬UPとなることだと考えます。

 

さて、成果とは何でしょうか、どのように測定するのでしょうか?

成果は、目標に対する結果として考えられ、企業では目標管理制度のもと測定(考課・評価)されています。しかし、営業職では簡単に測定できるのですが、事務職や製造職となると目標を立てることそのものが難しい状況にあります。(営業職であっても目標そのものが妥当であるのかさえ判断できません。)

そこで考えられたのが、日本独特の考え方でもあります「能力ややる気(情意)の測定」です。

 

よく言われている公式なのですが、

 

  成果 = 能力 × やる気(情意) × (考え方)

 

※能力を測定するものとして

  skill:腕前、技量

  ability:成し遂げる力

  faculty:知的能力

  capacity:潜在的能力

  competence:適性

 

※やる気(情意性向)を測定するものとして

  規律性(日常の服務規律の度合い)
  積極性(自発的なな業務遂行、改善工夫の取り組み姿勢の度合い)
  責任性(与えられた責任範囲を守ろうとする姿勢の度合い)
  協調性(組織の一員として他のメンバーをカバーしようとする姿勢の度合い)
                                 etc.

この公式では、能力ややる気をUPすることが成果UPに繋がるということですが、これも企業業績からするとかなり遠いような気もします。

 

何はともあれ、各企業は企業の実情を把握し、これらの考課測定項目を組みあせて工夫をこらし、人事考課としているものと思われます。